湖北の記憶~賤ヶ岳

◆2014年6月11日(水)

2000年4月29日。
奈良を早朝に立って、近鉄、JRを乗り継ぎ、木之本にやってきた。
これから一人で、未踏の地を巡るのだ。

木之本駅そばの観光案内所で自転車を借り、出発した。
田おこしの季節。周囲の低い山々は新緑でまばゆいばかりである。

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最初に行ったのは、賤ヶ岳(しずがたけ)だった。
計画では行くつもりはなかったので、おそらく大音(おおと)地区を目指していたのだと思う。
たまたま賤ヶ岳リフト乗り場の前を通りかかったのだろう。
「山頂の桜が満開です。」
の看板を無視することはできなかった。

自転車を止め、リフトで登り、降りてから少し歩いたと思う。
下界では桜は終わっているというのに、さすがは山頂、見事な満開だった。
本数も多く、散策路は桜のトンネルだ。

見晴らしも素晴らしかった。
眼下に広がる湖北の平地は箱庭のよう。
小山と田畑の境目がくっきりしているのは、
巨人が後から小さな山をコトッ、コトッと置いて行ったかのようだ。

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そして、蒼く静まる琵琶湖。
人間より大きな何かがこの湖を支配しているに違いない。
遠くかすんで、竹生島が小さく見える。
頼りなく浮かぶあんな小さな島に、本当に神社やお寺があるのだろうか。

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反対側を見ると、まあるい余呉湖も手に取るように見える。

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賤ヶ岳は「賤ヶ岳の戦い」で有名なのだそうだ。
歴史のことをちっとも知らないので調べてみると、
羽柴秀吉と柴田勝家の、織田勢を二分する戦いとのこと。
山頂には「賤ヶ岳七本槍」と呼ばれる武将の像や解説板があったが、
この狭い山頂ではなく、
賤ヶ岳山中・周辺で戦いが繰り広げられたのだそうだ。

が、そんなこともこの桜と景色にすぐにかき消されてしまい、
しばし一人で感嘆する私だった。

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(写真は、トレース台に乗せたリバーサルフィルムをコンデジで複写)
















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by lesjoursk | 2014-06-11 21:01 | おでかけ・旅行 | Comments(0)