◆2012年11月16日(金)
小学校のPTA会員研修で、校区内にある山本瓦
工業(株)の工場見学に行ってきた。
私は企画する側、下見をしているので
今日が2回目の訪問である。
ずっとしぐれ模様の寒い日が続いていたのだが、
今日だけは計ったように小春日和だった。
小学校の敷地の銀杏の黄葉が
快晴の空に映えて鮮やかだ!
参加者約30人(校長先生含む)。
みんなで歩いて工場に到着すると、
創業者の山本会長が直々に
お出迎えしてくださった。
TVでも報道されていたが、国宝・姫路城の大天守にのっかる鯱(しゃちほこ)も
山本さんが製作しており、4体作ったうちの1体が帰ってきて敷地内に誇らしげに展示されている。
「これを見るのは皆さんが初めてですわ」
と言われ、なんだか得した気分。
作った4体には名前をつけたそうだ。播州一郎、次郎、三郎、四郎。
一郎と次郎は既に大天守の上で頑張り中、三郎は姫路市の資料館で展示されており、
四郎が平群に戻ってきた。精魂込めて製作されただろうから、もう子どもみたいなものだろうなあ。
2班に分かれて、会長(御年80歳!)と前工場長(御年83歳!!)が案内してくださった。
機械でプレスして丸瓦を作っていたり、まだ若そうな職人さんが手作業で平瓦の面取り(?)をしていたり。
「真空土練機」なるもので中の空気を抜いてどっしり重くなった土も触らせてもらった。
棚には東大寺、興福寺、東本願寺、春日大社、姫路城、平城京…
名だたる有名寺社の瓦がずら~り!
姫路城がひと段落して、現在は、再建中の興福寺中金堂と、修復中の正倉院が
大きな仕事のようだ。正倉院については、「こないだ瓦おろしましてん」と話されていた。
外に出ると、敷地の端に新旧の瓦が
うずたかく積まれている。
よ~く見ると、これまた「橘寺」の瓦だったり
するのだ。
山本瓦さんの仕事には時空をまたいだような
スケールを感じる。しかも、それが自分が
住むすぐ近くで展開されていて、
しかもしかもその棟梁が
とても素敵な好々爺。
このギャップがまたたまらない!
見学後、丸瓦に文字を彫る体験もさせてもらった。
瓦の表は、姫路城の大千鳥破風(おおちどりはふ)
に使われている、池田家の「揚羽蝶紋」(姫路城に
使ったのと同じ型!)。
みんな名前や好きな言葉や絵や、思い思いに
刻んでいた。焼成後に頂けるのが楽しみ。
この体験は、同じ町内の方たちの見学だからと
特別に無料でアレンジしてくださった。
スペシャルな体験に大満足、大感謝。
左…興福寺中金堂の鴟尾。右…姫路城大天守の鯱「播州四郎」
すっかりファンになりました♪
山本清一(きよかず)会長と。
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