2010年 07月 19日
けさの会話
朝食後に新聞を読んでいた夫が記事を見て言った。
「“新米弁護士、就活中”だって!」
「へ~ぇ。」
「僕たち(不動産鑑定士)もどんどんやりにくくなってくよなー。」
「なんでそんなんなっちゃったんだろね。」
「士業の数を増やそうとしてるからだよ。」
「なんで?」
「欧米に比べると数がだいぶ少ないからってことらしいけど。」
「欧米なんか見るより日本の現状を見た方がいいんじゃないの?」
「そうだけどさ。」
「思うんだけどさー、なんでもかんでも低価格のものがいいって、
消費者が価格の低いものに飛び付いて、どんどん競争が激しくなって
デフレが進んで…そういのが諸悪の根元なんじゃないの?
品物に見合った対価をちゃんと払わないと、世の中どんどん
おかしくなってくような気がするよ。」
「ときどき昭和の時代ってよかっただろな~って思うよ。高度成長の時代。
大変だけどがんばればそれだけのものが返ってくるっていうかさ」
「私も思う。それにさー、なんちゅうか、国民がもっと謙虚で奥ゆかしくて、
目上の人を敬って、お父さんお母さん先生を敬って、みんなもっと
賢かったっていう気がするよ。戦争はイヤな時代だけど、それ以外の昭和って
よかったんじゃないかな~って思う。百閒先生の時代もよかったんじゃない?」
「そうだよ。百閒先生みたいな生活でもやっていけたんだからね。
砂利場で蒙塵しててもさ。」
「そうだよねー。フォン・ジャリバーとか言ってさー。
差し押さえ屋が来て次々差し押さえられても、“これはあなたの商売道具でしょうから
差し押さえるのはやめときましょう”って言って、辞書やドイツ語の原書は
残しておいてやったしねー。」
「そうそう、大らかだったよ、きっと。」
「なんか今は日本人どんどん幼稚化していってるよね~。」
「日本だけじゃないよ、世界的にだよ。」
「シューが大きくなる頃にはどんな世の中になってるかねー。」
「戻ると思うよ。少しずつそういう動きが出てきてるよ。」
「農業始める人が増えてるとか?」
「そうそう。新幹線でピューッと行くんじゃなくて各駅停車で行くみたいな。」
「そうかね~。時代を戻るのは大変だと思うけどね~。」
この後、私は朝食の後片づけ、
夫はシューが遊ぶプールとタープのセッティングに向かったのであった。
ちょっと記憶しておきたい、今朝の会話。
※注! 普段会話しないわけではありません!(笑)