京丹後で住民タクシー

◆2017年5月26日(金)

ニュース7の続きで「かんさい熱視線」を見始めたら
目が離せなくなった。

京都府京丹後町は、過疎が進み、バス便は幹線道路だけを一日約10本と便が悪く
タクシーも事業から撤退。高齢の住民が生活の足に困っていたところ
地元のNPOが「住民タクシー」を立ち上げて、
一般のタクシーの約半額で送迎サービスを行っているという話だった。

フォーカスされたご夫婦は、ご主人が90歳、肺の病気と軽度の認知症を患っており、
奥さんは病気はないようだけれど85歳で腰も曲がっている。
その高齢ご夫婦が二人だけで大きな家に暮らしていて、
月2回、通院のために住民タクシーを利用している。

住民タクシーは、文字どおり、講習を受けた住民が自家用車を使って
送迎をするシステムで、利用者は電話やタブレット端末で配車を頼める。
運転手さんである住民の方は、お年寄りの話を引き出したり最近の様子を聞いたり
風景を見ながらあれこれ話したりして、コミュニケーションをとろうと努力しているようだった。

自主的にお茶会を企画する住民運転手さんもいて、
引きこもりがちなお年寄りを誘って、外に連れ出し、
いろんな人と話する場を作ったり卓球しませんかと提案したりして
参加するお年寄りの方たちも楽しそうだった。

通院以外に外出することがなかったその高齢のご夫婦も
お茶会に初めて参加した。その際にも住民タクシーを利用して
「自由にあちこち行けて、羽がはえたようです」と喜んでいた。
ご主人はデイサービスを利用しているようだが、認知症の周辺症状に波があり、
在宅の時は、奥さんは、気が休まらないと話していた。
住民タクシーを利用しての外出で、奥さんのストレスも少し軽減されるのではと感じた。

私の家のご近所にも高齢のご夫婦がいて、1年ほど前にご主人が免許証を返納した。
それ以降、やはり移動には不便を感じているらしく、
いつぞや偶然、町役場でおばちゃんに会った時、
「悪いけど、もしできれば、一緒に車に乗せてくれへん?
 電車と歩きで来たけど、帰りもそれはしんどいわ」
と頼まれた。私は買い物途中だったので、あと2軒スーパーに立ち寄るけれど
それで構わなければ乗って乗って、と答え、
買い物中は車内で待っていてもらって、家まで送ることができた。
おばちゃんは、ありがとう、ありがとう、と何度もお礼を言ってくれた。

それ以来、私はずっと迷っている。
おばちゃんに「車が必要なときはいつでも言いに来て」と言おうか、と。

私は町内や隣町くらいまでなら送迎はいとわない。
けれど、実際問題として、私にも用事はあるし、ぶっちゃけガソリン代もかかる。
何より怖いのが、乗せているときに事故でも起こしたら…ということだ。

で、結局、こちらからすすんでは「どうぞ」とは言えないでいる。

そのことが自分の中でもやもやしていて、その罪滅ぼしではないけれど、
おばちゃんを見かけたら必ず、声をかけて、車からなら手を振って、
「元気ですか~?」とメッセージを送るようにしている。
おばちゃんが元気に手を振り返してくれたら、
ああ、元気にやってるんだなあ、と安心できる。

もし、私の住む町も京丹後のような状況になったらどうするのだろう?
行政が先頭に立って、うまいシステムを作ることを期待したいけれど
いま走らせているコミバスも、行政側が思うようには利用されていない。

番組を結局最後まで見て、取り上げられた高齢のご夫婦がどうか元気で、と思うと同時に、
認知症でグループホームにお世話になっている父のことを思って、
せつなくて涙が出てしまった。


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by lesjoursk | 2017-05-26 21:26 | その他 | Comments(0)